• SMBC
  • SMBCグループ
MENU
コーポレートスタッフ
ITソリューション
銀行ビジネスを支える情報システム
2時限目 業務編

三井住友銀行の情報システム企画業務

前章では、「銀行ビジネスの情報システムの位置付け」という大枠をお話ししましたが、この章では、「それでは、三井住友銀行の情報システム企画業務って?」という観点で、情報システム企画業務の具体的な業務内容や銀行内外における役割分担等を説明していきます。

#Step01情報システム業務の体制・役割分担

「情報システム業務」と一言で言っても、その仕事の中身は非常に幅広く、多種多様です。

例えば、銀行全体の情報システム戦略の立案業務から、各種商品・サービスの情報システム化の企画業務、企画に基づき情報システムを開発する業務、また開発されたシステムを安定的に維持・管理していく業務などがあります。

それ以外にも、コストや人員の管理・効果検証、システムリスクの管理等、さまざまな業務があるのです。

当行では、「銀行全体の情報システム戦略企画立案」「情報システムに関連するコスト管理」「システム化プロジェクトの企画・支援」「システムリスクの分析・管理」を主にシステム統括部が担い、各種商品・サービスや新たなビジネスモデルの開発、業務プロセス見直し等に伴う「システム化の企画」は、システム統括部及びリテール部門、ホールセール部門等の各業務システム担当部署が所管しています。また企画に基づいた「システムの開発」はSMBCグループである日本総合研究所が各SIerを取りまとめながら推進しています。このようにSMBCグループとしてお互いが連携をとりながら、情報システム業務を推進しています。

資料-03

SMBCグループ組織体制

#Step02経営戦略・業務戦略を実現する情報システム

1時限目でもご説明した通り、銀行業において経営戦略・業務戦略を具現化するために情報システムは必要不可欠となっています。

すなわち、情報システム業務は経営と密接な関係にあるわけですから、情報システム企画をするということは、銀行の経営戦略・業務戦略を企画するということと一体なのです。

また、当行の情報システム業務を推進するにあたっては、技術動向・テクノロジー等の知見は当然必要となりますが、一方で法制度や金融業界の動向、銀行の各部門のビジネスや商品・サービスの内容などの幅広い知見も必要となります。

我々は銀行を取り巻く外部環境、また銀行のビジネスを理解した上で、新たな商品・サービスやビジネスモデル、業務のリエンジニアリング等を企画し、具体的なシステム化に繋げていくこととなります。

それが、「情報システムを活用し、経営戦略・業務戦略を実現していく」当行の情報システム業務なのです。

なお、「情報システム戦略企画立案」や「システム化プロジェクト」等については、当行と同じSMBCグループの中核企業である「日本総合研究所」とも密に連携をとりながら、一体となって推進しています。

ここで簡単に日本総合研究所についてご紹介します。

日本総合研究所は三井住友銀行や三井住友カードなどと同じく、SMBCグループの中核企業であり、グループ各社の金融事業に特化した情報システムソリューションを主な事業の一つとしています。各社と密に連携をとりながら、付加価値の高い金融サービスの創出、および安定的な金融サービスを提供しています。

金融業は装置産業であるとも言われるとおり、情報システムが果たすべき役割は非常に重要になっており、三井住友銀行と日本総合研究所は二人三脚で確かな金融サービスを提供しています。

SMBCグループの情報システム中核を担い、金融と情報システムに精通したスペシャリスト集団。それが、日本総合研究所です。

#Step03幅広いフィールドで活躍する情報システム企画

三井住友銀行のあらゆる業務に情報システムが活用されているわけですから、情報システム企画業務は、銀行の全ての部門で行われていることになります。

個人・法人・国際・投資銀行・市場営業といった各業務部門をはじめ、私が所属するシステム統括部や、リスク統括部、広報部といったコーポレートスタッフ部門、また、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)を企画する事務統括部などのコーポレートサービス部門等、銀行内で活躍できるフィールドは実に幅広いものとなっています。

また、当行は国内・海外約1500の拠点を展開しているので、欧米・アジアを中心とした海外拠点にも、情報システムスタッフが常駐しています。海外へ出張することもありますし、転勤等により海外へ赴任することもあります。

ちなみに、海外へのトレーニーという制度もあり、若いうちから、海外での情報システム企画業務にチャレンジできるといった機会も設けていますので、「国際的なフィールドで仕事がしたい!」という意欲がある方にも、大いに活躍の場があります。

資料-04

情報システムと業務の関係

#Step04 最新情報システム技術の経営への活用

情報システム部門では最新の情報システム技術を経営に活かすべく様々な試みを行っています。

たとえば「クラウドコンピューティング技術」を用いたシステムや、「スマートフォン技術」を用いて、国内外出張中や在宅時でも、必要に応じて業務ができるようなシステムを構築しています。

また環境への配慮として、電算センターに大型太陽光発電装置を導入しクリーンエネルギーの積極的な利用を実施しています。

我々システム部門にとって大切なことは、そういった最新技術を銀行経営に活かしていくことです。コンピューターがクイズや将棋で人を打ち負かす時代となりましたが、「人」を相手とする銀行業においては、「IT技術」だけではなく、銀行業の現場で何が起きているかという「業務への理解」が欠かせません。

そういう意味において、銀行業を支えるシステム部門において「業務」と「IT技術」を融合し経営に活かせる「人」が必要なのです。

まとめ

三井住友銀行の情報システム企画業務について、イメージすることができましたか?

STEP2で紹介した通り、当行の情報システム業務は、経営戦略・業務戦略と密接に関連し、それらを支え、実現していくことですから、私たちに求められることは単なる「技術者」としてのスキルではなく、まず「バンカー」としてのスキルであるということです。

また、多種多様な業務があり、幅広い活躍のフィールドがあるということは、銀行内の各部署はもちろんのこと、SMBCグループの各社、SIer各社、外部有識者や専門家、コンサルタントなど、さまざまな立場の方々と一緒に仕事をしていくことになります。

いわゆる研究職や、一日中パソコンの前でする仕事とは違い、当行の情報システム業務では、「人」と仕事をするということが非常に重要なポイントになるのです。